ヘタレ号更生プロジェクト


ヘタレ号更生プロジェクトとは?


 トホホネタの項で書いた様に、焼いちゃってとりあえずNボアに戻したうちのGアクは、最近すっかりご機嫌斜めモードが続いている。これがゲームだったらとっくにリセットを押して最初からやり直す所なのだが、現実の出来事なのでそうは行かない。
かと言って、このままほっとけば近い将来、廃品回収屋にドナドナされてしまうのは目に見えているので、ここらで一発気合いを入れて整備する事にした。

 名付けて「ヘタレ号更生プロジェクト」である。(かなり大げさ)

基本的には、今まで15,000Km程使いっぱなしだったFサスとかステアリングステム、そしてクランク周り等の、「めんどくせー」所のオーバーホールと、逝ってしまったφ56ボアの再投入を中心に、これまで素人仕事でてきとーにでっち上げてあった部分の修正等も合わせて行いたいと思っている。

 はたしてヘタレ号が「絶好調」になる日は来るのであろうか・・・・・?

その1・タイヤ&パット交換
 なんか大げさなタイトルぶち上げた割に、フツーの整備ネタから始まってしまったが、ボーズタイヤは改造とか以前の「整備不良」状態なので、まずここから何とかしないと「更生」出来ないのだ。ヘタレ号は「タダで貰った」レース上がりのTT91を前後装着しているのだが、流石にハイグリップタイヤ、5000km使ったらリアはセンター部分がスリック状態になってしまった。フロントも2分山程度で一気に前後とも交換。
今度ももちろん「タダで貰った」TT91。

 ちょうど良い機会だったので、前後ブレーキのパット&シューも交換した。フロントは安さにつられてベスラ、リアはDトナにした。15,000Km走ってもリアはまだ使えるレベルだった。








  
その2・萌え萌えなパーツ


 ヘタレ号更生プロジェクトの主役パーツが到着した。

 「φ56ボアキット」と、「ロングクランク」 である。

 ボアキットは焼いちゃったので当然なのだが、ロングクランクの方は、「腰下割ろーかなぁ」と思っている所に、「どうせならロング組んじゃえば!」と言う悪魔のささやきがあちこちから聞こえてきて、つい買ってしまったのだ。
 (嘘。多分何も言われなくても買ってたと思う。末期患者なので・・・)

 ボアφ56×ストローク50.2で123.6cc!排気量アップもさることながら、ロングクランクはウェイト部分がノーマルより若干だが大きくなっていて、一次圧縮も上がるというありがたい代物なのだ。
            ・・・・・これで遅かったら言い訳できないけどねぇ。

 前回のボアキットの時は、かなりピストンクリアランスが不足気味という印象だったのだが、今回のはしっくりしていていい感じ。今回も、耐焼付性向上とフリクションの低下を期待してピストンとリング、ピストンピンはWPC処理する事にする。
 ホントはシリンダもやりたいところだが、おぢさんの財力では一気には無理なので、それは次回と言うことで。

 後はロング化のためのスペーサーをどのように入れるかと言う点と、ポート形状をどうするか・・・・・ロングクランクなんて触ったこと無いんで、よく分からないんじゃが、今更後には引けないので、前進あるのみ!!
                                                           (どうか玉砕しません様に。}

その3・WPC処理
 WPC処理に出していたピストン、リング、ピストンピンが送られてきた。今回はWPC処理に加えて「MoS2(2硫化モリブデン)処理」と言うのも併せて行ったのだが、この処理でフリクションが大幅に減少すると言う事なので期待したい。と言っても比較対象がないので、単純にWPC+MoS2の効果がどれ程の物なのかは分からないのだが・・・。
 今回の処理は、諸費用込みで\8600程だった。ボアキットの値段と比較すれば決して安くはないが、こう言うのは所詮自己満足の世界なので、あまり深く考えない事にする。
 
 ・ピストン
  効果の程は別にして、鋳肌のままのピストンヘッドが許せない人なので、とりあえずピストンヘッドだけは鋳肌が消えるまで磨いてから処理に出した。

 ・ピストンピン
  今回は、「改造小僧Factory」さん製の超軽量ピストンピンを試させて頂ける事になった。これまた萌え萌えなパーツである。


  WPC処理:www.ne-jp.com
その4・シリンダポート
 今回のボアキットは、某オフ会の際にお会いした某氏を通じて入手した台湾製の物なのだが、前回使用した天一堂のボアキットとポート形状を比較してみると、各ポート共形状が大きく異なっている。左図は今回と前回のボアの、ノーマル状態でのポート形状の写しなのだが、今回のボアは、特に排気ポートがかなり高回転側に振られているし、図では分からないが、エキパイフランジへの管路形状も、大きく横方向にえぐられている。給排気のポートタイミングは天一堂の物より4mm程高くなっている。反面、捜気ポートはかなり小さくなっているのが分かると思う。
 これだけ形状が違うと前回のポート形状は参考にならず、はっきり言ってどうすれば良いかなんて全然分からない。こう言うのは考えても分からないので、とりあえず
ポート形状やタイミングは弄らず、ポート内面だけ磨いて組んで見る事にする。
その5・シリンダ
 と、言うワケでポート磨いたのがこれ。
排気ポートのフランジ側は、やっぱり丸く削ってしまった。排気ポート内面はもちろんだが、今回は吸気と捜気ポートの内面も極力鋳肌が落ちるくらいまで磨いてみた。手作業なので効率が上がらないが、この辺の仕上がりで、相当自己満足度が変化するので、自分的にはかなり気合いを入れたつもり。
 (だからといって大幅に性能に差が出るわけぢゃ無いのは分かっているが、それでもやっちゃうのが末期患者の性)
その6・ロングクランク&新ボア組み込み
 ヘタレ号更生プロジェクトの主要テーマである、「エンジン更生」、いよいよ実行するワケだが、クランク割る工具なんて持ってないので、いつものように「アミューズ」に行ってクランク割・組みと、ベアリング交換はお願いする事にした。店の横でエンジン部分だけ切り離し店内へ。フレーム側は暫く自販機横に放置。

 ローターとプライマリ、インマニ周りを取り外し、ノーマルシリンダを外した後、クランクケースを連結するM6ボルトを6本取り外す。ここで「クランクケースセパレータ」登場。程なくクランクが割れて、15000Km使用したノーマルクランクが外れた。

 駆動側のクランクベアリングにガタがある。回転もゴリゴリした感触で、コレはかなり悪影響があったに違いない。これだけでもクランク割った甲斐があるというものだ。
 クランクベアリングは今回、NTNの「6205P4」を使用。ここはやっぱり日本製にしておきたい所だし、折角なので多少精度のいい奴を、と思うのが親心。(?)

 ここまでは全く順調で、あまりにも汚いケースを清掃するのが一番手間が掛かる位だったのだが、組立に入り、新クランクをケースに入れたところで問題発生。
 クランクが回らないのだ。どうやら一次圧縮を上げるためにノーマルより若干大きくなっているウェイト外周部分がケースに干渉している様だ。やむなくもう一度クランクを外し、ケースを見てみるとやはり接触痕がある。ケース内面の切削加工がクランク軸とわずかに偏芯していた様で、一カ所だけわずかに当たるのだ。仕方がないのでケースを削って処置したが、ここで何度か組み直しをしたおかげで一時間程ロスしてしまった。

 クランクさえ組み立てられれば、後は大した作業はない。分解したのと逆に組み立てていけばよい。ロングクランク化の為必要なスペーサは、結局ヘッド側に2tのものを追加した。又、ヘッドはH.I.Dφ56用ヘッドを使用したが、以前結構面研してしまっているので、今回はシリンダベースガスケットを1.5tのものにして圧縮を下げてみる事にした。

 多少トラブルはあったが、実作業時間6時間程で再組立完了。コンプレッションを測ってみると約0.7MPaと思ったより低かったが、とりあえずならしも必要なので暫くこの仕様で様子を見ることにした。

 一服した後、エンジン始動。

  「・・・・・滅茶苦茶静かぢゃ!」

 ガシャガシャと言うメカノイズが大幅に減っているのが分かる。コレはベアリングを交換したのが効いているのだろう。しかもWPCが効いているのか、1200rpm位でも安定してアイドリングする。
 まだ組んだだけでセッティングも何もない状態だが、かなり好感触である。ヘタレ号も多少更生された様だ。
その7.セッティングと言う名の地獄

 新ボア&クランク組み込み後約2週間、HP更新しなかったのは、

    「実はちっとも速くなってないから」

 実際、これだけ弄っておいて、「ノーマル並です」なんて恥ずかしくて書けないでしょ。(書いてるけど)

 私は片道20Kmの通勤にGアクを使ってるので、慣らし自体は2,3日で終了した。(100Kmも我慢すれば十分でしょ?) 組み込みの際に低めに設定した圧縮のせいか、スムーズに回るもののパンチがまるで無い。出足はそこそこだがTOPは80Km/hとノーマル並で、とても123ccの動力性能ではない。当然こんな状態で満足できるはずはないので、早速あれこれ弄ってみる。
 まず、パワー感がまるで無い高回転域を何とかしたくて、スペーサをシリンダベース側にすることにした。又、圧縮も高めにしたかったので結局ベースG/K1.5tと、ノーマルヘッドG/K0.5tと言う組み合わせで、コンプレッションは1.08MPa程度になった。
 とりあえず、改善はされたが、まだTOP90Km/H程度。こんなもんじゃない筈だ。ノーマルボア+ノーマルキャブの時でももっと出てたぜ!

 それからセッティング地獄な日々が始まった。スクーターって奴はミッション車と違って、駆動系という厄介な代物があるので、猿人弄ってもそれがそのまま動力性能に反映されない場合があり、その上オーナーのセッテイング音痴というものが災いしてキャブ弄ろうが駆動弄ろうがなかなか結果が付いてこない。メットインぶち抜いてあるとはいえ、ジェット交換するにもキャブを外さなくてはならないうちのヘタレ号で、一晩に3回もメイン交換した日にゃホントうんざりしてくる。  はぁ・・・・。

 10日ばかりそんなことやってたら、いい加減イヤになってきたので、目先を変えると言う意味でキャブ自体を交換してみることにした。TMと同時期に会社の同僚から入手した、旧KX125用と思われるミクニのVM26?である。かなり古いものらしく、ミクニのロゴが今と違うが、まあ、そんなことはどーでも良くてとりあえず装着。MJ#155、PJは手持ちが無く、とりあえず付いてた#27.5で走ってみると、滅茶苦茶濃い状態だが一応走る。MJを#140にしてみると、上の方ではTMの時より明らかに調子よく回る。何よりジェット変更での変化がTMよりはっきり分かる。これくらい変化すればセッティング音痴な私でも何とかなるかも知れないと言うことで本採用決定。早速下のPJを買ってきてもう少しあわせてみる。MJ#135,PJ#17.5でもう少し絞れる位かな、と言うレベルにはなった。


その8.駆動も怪しいの・・・・。
 キャブ交換後、燃調は何とか収束する方向が見えてきた感じだが、それでも最高速の伸び悩みが解決されたワケではない。依然最高速は平地・無風・殿様乗り(隔離病棟最高速仕様)でメーター92km/h位なのだ。もっと長い直線ならもう少しいけそうな感じもあるが、とにかく実用的にはその辺で限界。最低でも「ぬわわ」位までは「使える」状態にしたい。パワーが出てないと言ってしまえばそれまでなのだが、他の原因を考えてみると、
 @ヘタレなプーリが悪さしている
 Aハイギア+リアタイヤ大径化が諸悪の根元
 Bメーターが逝ってて思い切り低く表示されている
BならOKなのだが(実際Gアクメータは辛いし,Fタイヤ径の影響で低く表示はされるのだが)、とにかく「怪しきは罰する」と言う方向で行こうと思う。

 ・マロバリ交換
 前からいい加減ヘタっているとは思っていたのだが、値段に負けて交換できずにいたマロバリを思い切って買ってきた。ポン付けで試すと出足がまるで×。やっぱりハイギアがいけないのかなぁ。とりあえずワッシャを0.8mm追加して加速側に振ってとりあえずそれなり。ただ、さすがに新品だけあって、変速は実にスムーズ。でもTOPは変わらず。

 ・ハイギア取り外し
 ハイギアも高かったのだが、そんなこと言ってる場合じゃないので外した。結果的には最高速はほとんど変わらない。加速は当然改善されたので当面ファイナルはノーマルに決定。

 ・ポート加工
 新ボアのポート形状にびびって、タイミングは変えていなかったのだが、とりあえず排気ポートを上下1mmずつ広げた。下はピストン下死点にほぼ合わせたつもり。
吸・掃気ポートは弄り方が分からないので放置。

 

 それでどーなったかと言うと、今日の時点では最高速は96Km/H位だが、加速は結構良くなった(気がする)。まだ満足できる状態ではないが、一応前進はしているので良しとしよう。 


その9.ハイギア考察

 外してしまってからこんな事考えても意味がないのだが、ハイギアってどの位ハイギアードになるもんなのか?私が使ってたのはキタコ製だが、これは17T/45Tでi=2.647、ノーマルは15T/47Tでi=3.133、両者の減速比率で行くと3.133/2.647=1.184となり、ハイギア装着で約18%ハイギアードになるわけだ。
 これだけでも相当ハイギアードになる(ハイギアだから当たり前)が、私のヘタレ号の場合はリアタイヤに120/80/12を装着している。ノーマルが120/70/12なので、ぢつはこの部分でもハイギアードになっているのだ。実寸法の比較ではないが、計算上、ノーマルのタイヤ外径は、120*0.7*2+25.4*12=472.8(mm)、現状のリアタイアは120*0.8*2+25.4*12=512.8(mm)なので、496.8/472.8=1.05となり、タイヤ外径だけでも5%ハイギアードになる。ハイギア+リアタイヤ拡大によって、1.184*1.05=1.243と、実に24.3%もハイギアードになっていたのだ!
 こんな事ちょっと考えれば分かりそうなものだが、いくら何でもハイギアード過ぎる。
(タダで貰えるなら、サイズなんかどーでもイイって感じで付けたのが間違い)
タイヤ分のハイギア効果だけでも十分なので、やっぱりハイギアは外して正解だった様だ。

 △1 03.10.18タイヤサイズ訂正 130/80/12→120/80/12

その10.続・セッティング地獄

 更新ネタになるほど目立った進捗はないが、まぁ一応努力してますって事で・・。

 ・吸気系
  VMに変更してから、どうも始動性が悪い。って言うかチョーク(スターター)の動作がいまいち不安定な感じ。何度かバラしてキャブクリーナ吹いたり、2次エア調べたりしているがあまり効果無し。素性の知れないキャブだけにちょっと不安。
 セッティングはMJ#155から#120まで#5ずつ下げていったが、中間域は良くなってきたものの、どうも全開時のパワー感がない。もう少し絞れる感じだが、吸いきれていない感じもしたので、消音ダクトとしてエアクリに付けていた3KJダクトを外してみた。→超爆音!フィルタ入りのエアクリを通しているのに直キャブみたいな音がする。さすがにこれではマズイので3KJダクトは再装着。エアクリに穴を開けてノーマルエアクリに付いていた消音ダクトを追加した。最高速は多少上がった様だ。
 考えてみると現在のエアクリは、エアクリからキャブまでのダクトが2回曲がっているし、長さもそれなりにあって、かなり吸気抵抗になっている気がする。また、エアクリの容量も足りないかも知れない。高速域が伸びないのはもしかしたら「エアクリを付ける」と言うことが足かせになっているのかも知れない。でもエアクリは外せないので、とりあえずオイル混合比を若干濃くしてからMJを絞ってみることにする。
 (だって・・・焼くのがコワヒ。そう言いながらPJ絞りすぎてアクセルオフでちょっと抱き付き。)

 ・駆動系
 ポン付けで使っていたマロバリだが、やっぱり以前のφ18偽造W/Rを使っていた時の方が加速は一枚上手だったので、今度のマロバリもφ18W/Rが使えるようにプーリボスの部分を1.2mm程削った。ボスワッシャを入れなくてもベルトの落とし込みはばっちりなので、後は変速量が落ちなければいいのだが、プーリーフェイスにマジックで付けたマーキングを見ると、とりあえずフェイス面を使い切っている。実際最高速にも影響しない(現状で変化無いと言うことだが)ので、やっぱりφ18W/Rで行こうと思う。

その11.Hard自作erへの道
 「Hard自作er」とは「激作るヒト」ということで、はたけさんの言なのだが、そのはたけさんやNoripapaさん、改造小僧さんの様に、サクッと何でも作れてしまうスキルと環境がうらやましいと思ったのは私だけではないだろう。フツーのヒトは旋盤やフライス盤なんて触りたくとも触れないものだ。しかし、私の会社には、年代物ではあるが旋盤とフライス盤がある。以前から「使わせてくれぇ」と根回ししていたのだが、最近ようやく(当然業務上の用途で)使わせてもらえるようになったので、これ幸いと「練習」と称してあれこれ作ってみたりしているのだ。
 今回はエアクリダクトとキャブを接合するアダプターと、バスダクト接続用の継手を削ってみた。と、言うのもVMのエアクリ側は奥行きが短くて、バスダクトをホースバンドで締めてもすぐ外れてしまい、燃調が安定しないのでなるべくしっかり接続する必要があるのだ。キャブ側も旋盤で薄く削って、そこそこしっくりハマル様に作ってある。まぁ、他の部分の寸法は相手がゴムのバスダクトなので、シロート細工でも何とかなったというのが本当のところで、まだまだ駆け出しの旋盤見習い中のスキルでは、精度を要求されるようなものは作れない。でも塩ビ管で接続していた頃に比べれば、当然自己満足度は高い。
 もう一つ、真鍮製の小さいリングは、φ18偽造W/Rの重量調整用リング(3g)だ。一応真鍮の比重から計算して削ったのだが、2.80〜2,82gになってしまった。まぁ、3gちょうどぢゃなくても別に構わないのだが。

 で、この所ヘタレ号はどうなっているかというと、どうも90km/h位から「いやぁ〜な感じの音」がする様になってしまったので、圧縮とか点火時期とか、あれこれつついているのだがなかなか改善しない。プラグの焼けはいい感じなんだけどなぁ・・・・・・。

 youboouさんの「第3回通勤off」が近々開催されるらしい。早いところ何とかしなくてはならないのだが、相変わらずsetthing音痴なので、とにかく開催場所にはたどり着ける位までにはしておきたいものだ。

その12.フロント周りO/H
 さて、2ヶ月間続けてきた「ヘタレ号更生プロジェクト」も、一応今回のフロント周りO/Hで完結する。無論まだまだセッティングも改造も行うのだが、基本的には「整備」というのが本プロジェクトの目的なので・・・・。

 で、ようやくフロント周りのO/Hを行うことにしたのだが、これは何と言ってもめんどくさい。多分クランク交換の次にめんどくさい作業ではないかと思う。その上、フォークの分解にはエアインパクトが要るし、ステムベアリングの打ち換えもSST必須なので、またもや「アミューズ」に持ち込んでの作業になった。
 (木下さん、毎度お世話になります)

 フロント周りは全バラにするので、アンダーカバーの下にリフトスタンドを入れ、前輪を浮かせた状態で分解を始める。カウルなんかは自分で外したが、フォークとステムの分解はもっぱら木下さんにお願いしてしまった。実際、これはシロートが出来るもんじゃない。

 フォークは分解洗浄後、シールを交換してフォークオイルを入れる。サービスデータでは48ccだったが、油面高さでは85mm位になった。ちなみにオイルは#15をいれてみた。

 ステムベアリングは、打痕等はなかったが、さすがに16000kmノーメンテだったので、グリスが固着していた。今回はアッパーベアリングのみ交換して組み直した。
 
 さて、O/H後の変化だが、やっぱり全然違う。ちゃんとダンパーが効いている。(当たり前)、原付のフォークなんて、普通は廃車まで触らない人ばかりだそうだが、これはやっておくべきでしょう。

 とりあえず、こんな感じで基本的な部分の整備が完了したヘタレ号だが、確かに以前のような、「よれよれの」状態からは立ち直り、真っ当なスクーターに近づいたようだ。しかし、真の通勤スペシャルになるためには、まだまだこれから精進していかなくては・・・・・。 


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